ピアノはかっこいい。ピアニストもかっこいい。 怜悧な音色も、黒いシルエットも、特にクラシックピアノのコンサートでは、 広いステージにピアノひとつ、ピアニストひとり、というのがまたかっこいい。 ピアノは間違いなく楽器でありながら「機械」なんだけれど、 弾く人の「タッチ」でまったく違う音色を響かせる不思議なもの。 叩けば誰でも(犬でも!)鳴らせるのに、 そこから現れる色彩や歌が、どうしてあんなに違うんだろう?と思う。 NHKの「スーパーピアノレッスン」は、 先生も生徒もとんでもなく高いレベルのレッスンをドキュメントで見せる番組なんだけど、 まったく同じ条件に置かれたピアノを先生と生徒、それぞれが鳴らすときに まるで違う音が響くのを実感できる。まるで、実験のようにはっきりと。 (そしてピアノにまったく興味が無くても、いろいろ学ぶことの多い番組ですよ) 上の写真は、大好きな新潮クレストブックスの T.E.カーハート作「パリ左岸のピアノ工房」という自伝的な小説。 アメリカからパリに移り住んだ主人公=作者が、住んでいるカルチェでとあるピアノ工房に出会う話。 最近では、下写真のエスカイヤ2008年3月号のピアノ特集や、敬愛する作家・堀江敏幸氏の 特集による「考える人」に登場したりと密かに評判の様子。 たまらなく好きな空気感が収まっている本で、旅先なんかにも持っていって、 少なくとももう5~6回は読んでる。開けば即、そこには静かな時間。 そういう種類の本です。 あてずっぽうに買ってみたクラシックピアノのCDを聴きながら、というのがいい。 それもやはり旅先で、実証済みです。
by cagrismmm
| 2008-10-15 02:03
| book
|
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||